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「サーフボードが上等なのにフィンにこだわらないのは、フェラーリに安物のタイヤを履かせるようなものさ」
Blue.54号で掲載したAUSのハンドメイド・フィンブランド「アルカリフィン」で出会った言葉。
そしてかのスキップ・フライは自身のサンディエゴフィッシュを語る際に、フィンについてこんな台詞を残しています。
「フィンはサーフボードの50%を占める。いや、それ以上かな」
共に表現は違いますが伝えている内容は同じ。フィンの影響力がいかに大きいか、ということ。
上の写真はBlue.55号の読者ページ、BSC内の私物紹介コーナー「Buy By Blue」で紹介した写真です。すべてセンターフィン。取材でサンプルを頂いたり、自分で購入しているうちに、気づけばどんどん枚数が増えてしまいました(じつはまだあります…)。
ショートレングスのシングルフィン、ボンザー、ミッドレングスにロングボード用と、長さやデザインはさまざま。
大袈裟ではなく、フィンは1本のサーフボードのフィーリングを想像以上に広げてくれます。「このサーフボードいまいち合わないんだよね」と思ったときに、フィンを変えてみると驚くほどフィットするなんてよくある話。
特に脚力が弱いとされる日本人サーファーの場合は、ハーフ~1インチサイズを落としてみたり、フレックスが強めのベースの狭いフィンを選んでみると、よりスムースな感覚を得やすいです。「そんなので変わるの?」と思う方は、あえていつもより2インチくらい小さめのフィンをセットしてみるといいかもしれません。ルースになるので、フィンの影響力を強く体感できます。
逆にサイズアップしたときは、通常使用しているフィンよりちょっと大きめだったり、硬めのフィンをセットするとドライブやホールド感が増しますね。
フィンは高さ、ベース幅、レイク、アスペクト比、重さ、フォイルなど、さまざまな要素のトータルバランスで性能(ドライブや回転性など)が決まります。その点でいえばサーフボードにも負けず劣らず面白みがあるんです。
サーフボードとフィンはともに美しい曲線&曲面の集合体。その2つに加え、波の質やサイズ、サーファーの体格がすべてアジャストしたとき、何とも言えない楽しさを得られます。
上手いとか下手ではなく、フィーリングでいいんです。「スムースになった!」とか「ボトムターンが伸びた!」とか「ターンが軽くなった!」とか。それを楽しむのがサーフィンの面白さであり、ギアをチョイスする醍醐味。日本人の感覚は繊細ですから、まだフィンのすごさ・楽しさを実感していない方、ぜひ試してみてください。いまいち合わないと思っていたサーフボードが、もしかしたらマジックボードかもしれませんよ。
あと、個人的にはフィンは「サーフボード欲しい病」の抑止力にもなってます。「新しいボード買う前に、フィン変えてみようかな」って。フィンが多いのは僕の我慢の結晶かも。
どなたかフィンの試乗会とか、やっていただけませんか? Blue.でやろうかな……。
Blue. Toida
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