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2005年、エンジニアのジョゼマ・オドリオゾラとスポーツエコノミストのカリン・フリッツが立ち上げたウェーブガーデン。サーフィンを心から愛する2人は「完璧な波に乗るという特別な体験を、あらゆる場所ですべての人と共有すること」をビジョンに掲げ、造波システムを開発することを決心した。
2009年に初の試作機を建設し0.5mの波を起こすことに成功。その後、楕円形のプールの中央に橋を架けその下を毎秒4.5~7.5mの速さでフォイルを走らせることでレフトとライトに波を発生させるテクノロジー『ラグーン』を生み出す。この技術を採用した初の商業用ウェーブプール施設がノースウェールズにオープンし一年で15万人を動員したのだ。そして、更なるアップデートを図るべく彼らは開発を続け、ボタンを押すだけで高さ、形、長さを問わず1時間あたり最大1000本の波をつくり出す『コーブ®』を2017年にローンチした。波の立たないスイスや韓国のシフンなどにシステムを導入し、2人の願いは着々と広がっている。
オーストラリアのメルボルンにある 「アーバン・サーフ(上の写真)」で導入されている『コーブ®』。ダイヤモンド状のプールの中央にあるピアの先端には、電子モーターで動くレバーなどが納めされたモジュールが設置されてある。このモジュールがレフトとライトに0.5〜2.4mのブレイクをつくりだし、波の長さはモジュールをいくつ導入するかで自由にカスタマイズ可能だ。また、万が一のトラブルに備え、主要な機械部品をすべて水面上に置くことで技術者が容易にアクセスできるようにし、利用者の安全面を考慮して国際的なルールに沿った独自の水処理システムを各施設に導入している。ボタンを押すだけで波の形や大きさを調整できる運用のしやすさ、その地域のサーファーの特性に合わせた波のカスタム、1ヘクタール以下の土地にも設計可能と、さまざまな要望に合わせられるのが『コー ブ®』の強みだ。さあ、あなたならどんな波を創る? 想像は無限大だ。
パワフルなバレルやオープンフェイスの波が立つ中・上級者向けのリーフエリアと、ヒザ程度のスープで初心者やキッズの練習に適したベイエリアを左右に一つずつ設け、計4つのエリアで構成されている。そして、外から内へ波がブレイクするよう設計されており、中央にカレントを発生させることで サーファーたちは簡単にラインアップに戻ることができる
2020年にオープンした韓国の『ウェープ・パーク』。ロングボーダーが多い韓国のサーファー事情を汲み、メロウな波がブレイクする
フェイスの長さを自在に変更できる『コーブ®』。スプレーを飛ばしたオフザリップもあと2回はチャレンジできそうだ
カレントや水深を気にしなくていいので子どものサーフィンデビューにも最適だ
ダイナミックなエアをみんなの視線をくぎ付けにしよう!
スペインの北部サン・セバスティアン近郊に本社を構え、世界水準のウェーブ・ジェネレーティング・システムとウェーププールの研究、設計、製造、設置、運用を行なっている。長年の研究を経て『コーブ®』を生み出し世界各国で特許を取得している
photo◎Courtesy of Wavegarden
translation◎Yasumichi Manzai
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