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HOBIE Uncle Buck 3 9’6″

HOBIE
Uncle Buck 3

◎Shaper:ゲイリー・ラーソン
◎Size:9’6″ × 23 1/4″ × 3 1/8″
◎Price:¥330,000〜(フィン付き)
◎Surfer:浜瀬 海(166㎝/59㎏)

パラレルなアウトラインが目を引くホビーの最新ノーズライダー、アンクル・バック 3。カレッジの講師も務めるほど理論的なゲイリー・ラーソンのシェイプは完璧に制御された美しさ
ワイドテールにピボットフィン9.75インチをセット。ボードもフィンもホビーのオリジナルデザインだからこそ生まれるみごとなマッチング

サーフボードクラフトの真髄を追求し続ける1950年創業の老舗メーカー、ホビー・サーフボード。創業者のホビー・アルターが1958年に商業的使用が可能なウレタンフォームのブランクスを開発し、当時同社のラミネーターだったゴードン・クラークにクラークフォームを設立させるなどサーフボード・インダストリーの発展に尽力。さらに1960年代のフィル・エドワーズから2000年代のタイラー・ウォーレンにいたるまで、いつの時代も優秀なプロライダー兼シェイパーを育てながらサーフカルチャーに深みを与えてきた。その功績はサーフィンの枠を超えて讃えられ、市営公園にはホビー・アルターとフィル・エドワーズの像が建っている。

そんなカリフォルニアのアイコン的存在であるホビーの現ヘッドシェイパーはゲイリー・ラーソンだ。2005年よりホビーでのシェイプキャリアをスタートしたゲイリーは、2012年に惜しまれながらも他界したテリー・マーティンから「ホビーイズム」のすべてを受け継ぐマスタークラフツマン。バルサボードからハイパフォーマンス・ショートボードまで、あらゆるデザインのサーフボードを正確かつ緻密にシェイプすることで知られている。ちなみに、タイラー・ウォーレンが幼いころに初めて父親から買ってもらった中古のサーフボードはゲイリー・ラーソンによるシェイプである。

今回テストしたのはホビーの王道ノーズライダー、アンクル・バックの3代目。長年ホビーのトップライダーとして活躍するバッキー・バリーのシグネチャーモデルとしてテリー・マーティンが開発したのが初代アンクル・バック。その秀逸なデザインを踏襲しつつ進化を続けて完成したアンクル・バック 3は、昨今のトレンドを反映してワイドテールを採用した。そのためノーズライド時のよりしっかりとしたテールロックを体感できるようになった。そのうえ、ノーズライドの性能を維持しながらノーズ幅をややナローにすることに成功。その結果、さらなるスピードアップとコントロール性の向上を実現した。「迷ったらアンクル・バック」。ホビーを愛用するロガーたちの間で長年語り継がれるその言葉こそが、このモデルのバランスのよさと完成度の高さを物語っている。

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「とにかく速かった。横に走っていくことに特化したデザインですね。ロッカーが弱くて直進性がすごいので、ただ横に滑れるくらいのサーファーでも乗りやすいはずです。ゆっくりした波でも突き進んでいく。立っているだけでもどんどんスピードが増していきます。このボードでノーズライドするコツは、そのスピードを殺さずにウォーキングやノーズライドをすること。ノーズはもちろん、テール寄りにいても安定するし、真ん中のあたりにいてもコントロールできるし、どこのポジションにいても調子がいい。初級者からウォーキングやノーズライドもできる中上級者まで、幅広い人が楽しめるロングボードです」

アウトラインがストレートなため、セットアップはボードの重さを活かしたピボットターンを意識したい。ノーズライダーのコントロールの基本だ
完璧なハングテン。アンクル・バック 3ならではの安定感が見てとれる。「重みで横に走っていくスピード感がおもしろい」
アンクル・バック 3に乗ればライディングはおのずとクラシックなスタイルに。「ピボットフィンがマッチしていました。オールラウンドなフィンを使えばもう少しターンがマイルドになるでしょう」

=Special Thanks=

カイマナトレーディング
0466-25-9990
www.hobie.co.jp 

***

movie:Masataka Kiyono
photo:Ryo Shimizu
text:Jun Takahashi

BLUE. 103

2024年9月10日発売

湘南 前進するサーフシティ

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